2年前の話。
夜半、
車で雪の峠道を走っていると、
突然チェーンが外れた。
降りて見てみると、後輪の向こう側で、
外れたチェーンがプラリと垂れ下がっている。
ホイールハウスに手を突っ込み、
手探りで繋ごうと四苦八苦するうちに、
指先に柔らかいモノが触れたかと思うと、
いきなり掌を掴まれグイッと引っ張られた。
思わず足を滑らせて転ぶと、
車体の下を覗き込む体勢になった。
子供がいた。ニヤニヤと笑いながら、
両手で私の手を掴んで放さない。
小学生のように見えたが、
掴まれた手を振りほどこうとしてもビクともしなかった。
もがくうちに、
頭上でミシリとイヤな音がして、
車がゆっくりと動きだした。
エンジンはかけっぱなしだったが、
サイドブレーキは掛けてあったし、
ATもパーキングに入れたあったはずだ。
勝手に動くはずがない。
後輪の前に投げ出されていた腕の上をタイヤが通過した時、
激痛に襲われながらも、そんな理不尽な思いに突き動かされ、
私は車の窓の方を見上げた。
車内から子供が2人こっちを見て笑っていた。
30分後、たまたま通りかかった車に助けられるまで、
私は骨折によるショックと、
訳の分からない恐怖で立ち上がることができなかった。
ずっと雪の上で横になっていたため、
体は冷え切っていたが、
腕の痛みはあまり感じなかった。
車は数百メートル離れた路肩に停められていた。
後日聞いた話によると、
十年程前に子供が3人、
その山に迷い込んで亡くなったらしい。
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コメント
コメント一覧 (10)
遭難死したガキどもに、同情の余地など微塵もない。
主さんよりも数億倍以上の痛い目に遭わせたうえ、無限地獄に突き落としてやるべきだ。
評論家気取りイキリチーズきっしょ笑