俺のばあちゃんが子供だった頃、
家で猫を飼ってたらしい。

で、ばあちゃんの父ちゃん(以下ひいじいさん)が
畑仕事から帰る時間になると、
決まってその猫が迎えに行ってたんだと。

ある日、
いつもの時間よりだいぶ遅くなってから、
猫が迎えに来たことがあった。

ひいじいさんは猫に向かって、
「今日は随分遅かったなぁ。心配したぞ」と、
何となく言ったそうだ。

すると驚いたことにその猫が、
「今日はおじやが熱くて食べるのに時間かかった」
とつぶやいたそうだ。

家に帰って、
ばあちゃんの母ちゃんに、
さっきの話しは伏せておいて、

「猫が来るのが今日は遅かったなぁ」

と、それとなく言ってみると、

「あぁ、今日はおじやが熱かったみたいで、
随分食べるのに時間かかってたみたいで」

と、猫が言ったことと全く同じ答えが返って来たそうだ。

それ以来、
何だか怖くなったひいじいさんは、
その猫ににぎり飯を背負わせ、

「おまえは多分、化け猫だ。
人間とは一緒に暮せねえ。元気で暮せ」

と、山に捨てたと言うことだ。

その話を聞くたびに、
猫が可愛そうで納得がいかなかった。

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