昔の実家はとても古い家で、
襖と障子で仕切ってあるだけで
壁があまり無いような感じでした。

その障子や襖が、
よくガタガタと震えてるような音がする事があったんですが、
前の道に大型のトラックでも通って揺れたんだろうと思って、
気に留めてませんでした。

中学位の時に一人で留守番してる時に、
初めて揺れてるのは一枚だけだと気付いて
ちょっと怖いなぁと思ったけど、
それ以上の現象は無かったし
気にしない事にしました。

何年か前、家を建て直して

「きれいになったよね~」

と兄と話してて、
そういえば…と震える襖の話をしたら、

「お前も気付いてたのか?」

とびっくりして、

「誰にも言わなかったけど、
ある日、本を読んでたら
ちょうど背中の位置の障子がガタガタ震えだしたんで、
ウルセーって言いながら手で障子を押さえたら、
すごい力で押し返されて、障子がたわんだ拍子に、
横の障子との隙間から子供の小さい手がチラッと見えたんだ…」

と話してくれました。

その後はガタガタしてても押し返したりしなかったらしいです。

今の家では別に変な現象はないみたいですが、
あのガタガタしてた戸の向こう側には何がいたのか…と、
ちょっとゾクっとしました。

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