一時期、悪夢ばかりを見ていた事がある。
あまりにも頻繁に見るので、
それが悪夢だとわかった瞬間に
「これは夢だ」
と気付くようになってしまった程。
当時の俺は「自覚夢」という言葉を知らなかったが、
悪夢限定で自覚夢にできるようになってからは、
悪夢から避難できるようになった。
夢の続きを見ないように
目を覚ましてしまえばいいのだ。
俺の悪夢には一つの特徴があった。
悪夢が始まる時には、
子供サイズの「何か」に手をぎゅっと握られるのだ。
それを合図に
「目覚めろ!」
と強く念じて、ガバッと跳ね起きる。
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