【洒落怖】洒落にならない怖い話まとめ

【洒落怖】洒落にならない怖い話をまとめました!楽しみながら読んでいただきたいのですが、怖くて眠れない夜を過ごすことになるかもしれません。その責任は負えませんので自己責任でお読みください。

2021年10月



実家の近所に一人暮らしのおじさんが住んでいた。

平日の午後になるとその人の家の前にイスを置いて座り、
下校する子供たちに手をあげ

「よぉい!」

と挨拶をするおじさんだった。

雨の日も雪の日も、
さすがに台風とか大雨のときには居なかったと思うが、
傘をさして座っていた。

俺が高校生になった頃に足を悪くされて
家から出られなくなったそうだが、
家の前の通りが見える二階の部屋のベッドから

「よぉい!」

と手を振っていた。

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俺は小学校六年を通じて飼育委員だったんだ。

ウサギ飼育小屋は20畳ほどの広さで、
脱走対策でコンクリートの水槽のような物に
土を盛って柵を作った物だった。

二年目の春。馬鹿な女子が、
檻に隔離してあるオスのウサギを放してしまった。

皆知ってると思うが、
ウサギは雌雄一緒になるととてつもない勢いで繁殖する。

三年目の春を迎える頃には、
餌のキャベツ四玉が一晩で無くなってしまう程
ウサギが増殖していた。

四年目の夏。飼育委員長が、
教頭先生にウサギを処分してくださいと要請した。

大量のウサギの糞尿や死体の処理をしていた俺たちは、
すでに限界だった。

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この話するとトシバレだけど御愛嬌で勘弁。

昭和50年頃、
アタシは旅役者で全国をドサ周りしてたのガチ。

んで、某県に行った時のことさ。

いつも木賃宿(って分かる?)的な安宿に泊まるんだけど、
この時の宿は気持ち悪かった。

戦災から焼け残ったボロボロの木造平屋で、
廊下の両側に畳二畳の小部屋がズラーッと並んでる。

聞いたところでは、
昭和34年の売春禁止法施行前まで
売春宿(いわゆる赤線)として使われていたらしい。

ここで一人一部屋ずつ入れられて寝たんだけど……

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私の実家の天井には、
何箇所か手形やら足形やらがついている。

おそらく、家を建てるときに
大工さんらがつけていったものだと思うのだけど、
ちょっと不可解なことがある。

ここ最近になって気付いたんだけど、
手形の数が記憶していたものよりもちょっと多い。

ただの記憶違いだろうけど、
気付いた時はぞっとした。

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俺の両親は仕事人間で、
あまり家にいなかった。

その代わり母の親友の女性が、
住み込みのベビーシッターとして
俺達兄弟の面倒を見てくれていた。

そのおばさんが、
家事の合間によく童話を語って聞かせてくれたんだが、
話し方とか本当に上手で、まるで役者のようだったんだ。

さて、俺が小学校の頃は怪談がブームで、
怖い話を知ってる奴ほど人気者だった。

だから、
おばさんが友達の前で怖い話を披露してくれれば俺は…と思いついて、
お話し会を開いてと頼み込んだが、頑固に断るんだわ。

考えてみると、
頼めば日本昔話から外国民話まで聞かせてくれたおばさんが、
ブームである怪談だけは一度もしてくれたことがない。

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