2021年10月30日 【洒落怖】よぉい! カテゴリ:洒落にならない怖い話 コメント数:3 コメント by 洒落にならない怖い話 実家の近所に一人暮らしのおじさんが住んでいた。平日の午後になるとその人の家の前にイスを置いて座り、下校する子供たちに手をあげ「よぉい!」と挨拶をするおじさんだった。雨の日も雪の日も、さすがに台風とか大雨のときには居なかったと思うが、傘をさして座っていた。俺が高校生になった頃に足を悪くされて家から出られなくなったそうだが、家の前の通りが見える二階の部屋のベッドから「よぉい!」と手を振っていた。続きを読む タグ :#洒落にならない怖い話#洒落怖
2021年10月29日 【洒落怖】ウサギの飼育 カテゴリ:洒落にならない怖い話 コメント数:11 コメント by 洒落にならない怖い話 俺は小学校六年を通じて飼育委員だったんだ。ウサギ飼育小屋は20畳ほどの広さで、脱走対策でコンクリートの水槽のような物に土を盛って柵を作った物だった。二年目の春。馬鹿な女子が、檻に隔離してあるオスのウサギを放してしまった。皆知ってると思うが、ウサギは雌雄一緒になるととてつもない勢いで繁殖する。三年目の春を迎える頃には、餌のキャベツ四玉が一晩で無くなってしまう程ウサギが増殖していた。四年目の夏。飼育委員長が、教頭先生にウサギを処分してくださいと要請した。大量のウサギの糞尿や死体の処理をしていた俺たちは、すでに限界だった。続きを読む タグ :#洒落にならない怖い話#洒落怖
2021年10月29日 【洒落怖】木賃宿的な安宿 カテゴリ:洒落にならない怖い話 コメント数:8 コメント by 洒落にならない怖い話 この話するとトシバレだけど御愛嬌で勘弁。昭和50年頃、アタシは旅役者で全国をドサ周りしてたのガチ。んで、某県に行った時のことさ。いつも木賃宿(って分かる?)的な安宿に泊まるんだけど、この時の宿は気持ち悪かった。戦災から焼け残ったボロボロの木造平屋で、廊下の両側に畳二畳の小部屋がズラーッと並んでる。聞いたところでは、昭和34年の売春禁止法施行前まで売春宿(いわゆる赤線)として使われていたらしい。ここで一人一部屋ずつ入れられて寝たんだけど……続きを読む タグ :#洒落にならない怖い話#洒落怖
2021年10月29日 【洒落怖】手形やら足形やら カテゴリ:洒落にならない怖い話 コメント数:4 コメント by 洒落にならない怖い話 私の実家の天井には、何箇所か手形やら足形やらがついている。おそらく、家を建てるときに大工さんらがつけていったものだと思うのだけど、ちょっと不可解なことがある。ここ最近になって気付いたんだけど、手形の数が記憶していたものよりもちょっと多い。ただの記憶違いだろうけど、気付いた時はぞっとした。続きを読む タグ :#洒落にならない怖い話#洒落怖
2021年10月28日 【洒落怖】おばさんの怪談 カテゴリ:洒落にならない怖い話 コメント数:17 コメント by 洒落にならない怖い話 俺の両親は仕事人間で、あまり家にいなかった。その代わり母の親友の女性が、住み込みのベビーシッターとして俺達兄弟の面倒を見てくれていた。そのおばさんが、家事の合間によく童話を語って聞かせてくれたんだが、話し方とか本当に上手で、まるで役者のようだったんだ。さて、俺が小学校の頃は怪談がブームで、怖い話を知ってる奴ほど人気者だった。だから、おばさんが友達の前で怖い話を披露してくれれば俺は…と思いついて、お話し会を開いてと頼み込んだが、頑固に断るんだわ。考えてみると、頼めば日本昔話から外国民話まで聞かせてくれたおばさんが、ブームである怪談だけは一度もしてくれたことがない。続きを読む タグ :#洒落にならない怖い話#洒落怖