震災前だから10年前になるかな。

ワイが横須賀の浦郷で下宿借りてた時の話や。

クッソボロイアパートだったんやけどな。

風呂場の曇りガラスから赤い光が良く見えたんやで。

窓の外は道路も無いし信号も無い。

だから赤い光自体は不自然やと思いつつも
目を瞑ってたんや。

そんでクソ暑い日に仕事終わってから
下宿でビール飲んで良い感じに出来上がって、
シャワー浴びようと思ってたんやで。

それで曇りガラスを覗くと案の定赤い光が見える。

だからワイは決心したんや。

「今日こそはあいつの正体突き止めたろう」

と。

脱いだ服着てアパートの外に出たんやで。

酒に酔ってる手前フラフラなんやけど、
夜風は気持ちよかったし
赤い光も見えたから追っかけたんや。

「追っかける」とはいっても
普通に歩くくらいのペースやで?

追いかけるんやけど
赤い光は全然止まらんねん。

そこで意識途切れて、
自分で赤い光を追ってたつもりやけど、
横須賀中央のアーケード通りにある諏訪神社の前で寝込んでたんやで。

赤い光の正体は解らず仕舞いやけど、
神社の中まで追って寝込んでたってのが気味悪くてな。

オチも何もない話や。

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